- 発達とは、年齢を重ねるにつれて心身が量的・質的に変化していく過程および変化の結果である
- 下降的な変化も含まれる
- 発達の量的変化
- 身長・体重、使用語彙、知識や情報など、量で見る事のできる変化
- 発達の質的な変化
- 構造の変化のこと、分化の過程と統合の過程がある
- 発達の成熟と学習
- 成熟とは、子どもが本来持っていた素質的なものが自然に出現してくる過程のことをいう
- 学習とは、経験や練習などの環境的な条件による影響をうけてはじめて出現してくる過程のことをいう
「発達を決める要因」
- 大きく分けて個体的要因(遺伝的要因)と環境的要因(経験的要因)がある
- 遺伝説
- 生得説、先天説ともよばれるもので、発達は遺伝的素質によって生まれつき決められている
- ゲゼルの成熟説
- 発達の一時的要因は、環境的な影響ではなく、訓練や学習によたない内的な成熟によってきまるという考えかた
- レディネス
- 学習が効果的に行われるためには、心身が一定の発達をとげ、その学習を受け入れるための基礎ができていることが必要。その学習成立のための準備性をレディネスという。
- 環境説
- 経験説、獲得説、習得説ともよばれるもので、発達は生まれた後の環境、経験、学習によって決まるという考え方
- ワトソンの学習優位説(環境優位説)
- 環境的要因を操作すれば発達を完全に制御できる
- 輻輳説
- シュテルンが提唱、発達は遺伝的な要因と環境的な要因が互いに作用しあって決まるという考え方
- 相互作用説
- 最も一般的な考え方、遺伝と環境は力動的・掛け算的・可塑的に作用する相互的なもの
「運動能力の四層構造」
- 身体の生理学的基礎(身長、体重、呼吸循環機能など)
- 基礎的運動機能(筋力・瞬発力・持久力・柔軟性など)
- 基礎的運動技能(走る・跳ぶ・蹴る・泳ぐ・投げるなど)
- スポーツ機能・運動技能
「青年期の発達過程」
- 身体的発達
- 第二次性徴(声変わり、初潮など)
- 心理的発達
- 第二の誕生、新しい自我の発現
- アイデンティティの確立
- 具体的操作期から形式的操作期に移行、(内言による推理が可能になる)
- アンビバレンス(両価性)
- 身体的には大人になるが、精神的には不安定、動揺したり自意識過剰になったり。身体と精神の発達のアンバランスな状態。
- モラトリアム
- 社会的成長のための猶予期間、自分を模索する時期
- スチューデントアパシー
- 青年期に無気力になって学業に専念できず、ただ無為な毎日を送るといった状態に陥る学生のこと、意欲減退症候群
- 自分が将来やりたいことや適性よりも成績を優先させた進路選択をしてしまったため学習内容に対して不適応を起こしてしまうなどの原因